
2025年も残すところあとわずかになりました。11月まで入試関連の話題を取り上げてきましたが、今回は趣向を変えて「二十四節気」についてお話ししたいと思います。
日本の四季をさらに六つに分けたものが二十四節気です。季節の移り変わりとともにその節目を表す言葉となっています。
ここ近年では、夏の猛暑が長引き、ことしは残暑の後すぐに冬がやってきたような観があります。なかなか季節の変化を楽しむよりというよりも異常気象による災害が大きな問題となっています。
二十四節気は、毎年日にちが決まっているものではなく、その年によって違います。例えば先日12/7の「大雪」です。寒さがだんだん厳しくなり、雪が多くなる頃です。これから迎えるのが12/22の「冬至」で、一年の中で夜の長さが最も長くなる頃です。冬至にはいくつかの風習があり、ご存じの方も多いと思います。ひとつは、「かぼちゃを食べる」というものです。かぼちゃには、カロテンやビタミンB1、B2、C、Eや食物繊維などが含まれています。新鮮な野菜が少なくなるこの時期に厳しい冬を乗り切るために 、かぼちゃを食べて栄養を付けようという昔の人の知恵です。もう一つは「柚子湯」です。冬至を「湯治」にかけ、柚子を「融通が利く=体が丈夫」にかけて江戸時代のお風呂屋さんが始めたとされています。
お風呂でもう一つ有名なのが、「端午」の節句に「菖蒲湯」に入るというものです。こどもの日に菖蒲湯に入ると、菖蒲の強い香りが邪気を払い、武士の時代には「尚武(武道を重んじること)」と同じ読みのため、男子の健康や成長をお祝いするのもとなっていったそうです。
このように、それぞれの節気には季節を表す言葉や風習などがあり、その歴史的な背景もあります。二十四節気以外にも、季節の移り変わりの目安となる「雑節(ざっせつ)」」というものもあります。「節分」「土用」「八十八夜」などみなさんも良く知っていると思います。季節の変化とともに、日本人として少しだけ目を向けてみるのもよいですね。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹



