
NTTドコモモバイル社会研究所の調査によると、中学生の生成AI利用率は前年比で約3倍となり、全体の4割を超えました。用途として最も多いのは「調べもの」で約7割、さらに「宿題や課題」に使っている中学生も半数を超えています。
この数字自体は驚くべきことではありません。使いやすいツールが増えれば、子どもたちが活用するのは自然なことです。問題は「使い方」の部分にあります。調べて出てきた答えをそのまま写す、まとめてもらった文章をノートに貼り付ける、それで「終わった」と感じてしまう、という流れです。
テストで点が取れない子のノートを見ると、きれいにまとまっていることがよくあります。でも「ここはどういう意味?」と聞くと、首をかしげてしまう。調べた時間と理解した時間がずれているのです。
では、どう使えばいいのでしょうか。
大切なのは「調べた後」に何をするか、です。以下の3つを習慣にすると、調べることが本当の勉強につながっていきます。
①調べる前に、自分の考えを一言書く。「〇〇だと思う」とノートに書いてから調べると、答えを見たときに「合っていた」「違った」という比較が生まれます。この一手間が、記憶の定着を大きく変えます。
②調べた内容を、教科書を閉じて自分の言葉で書き直す。これが最もシンプルで効果的な方法です。うまく書けないところが、そのまま「まだ理解できていないところ」です。
③「なぜそうなるのか」を一段深く考える。調べた事実をそのまま覚えるのではなく、「なぜ?」と問いかけてみましょう。理由まで説明できるようになると、似たような問題にも対応できる力がつきます。
保護者の方にできること
中学生が生成AIを使い始めたきっかけとして「自分で調べた」「友だちから教えてもらった」がそれぞれ約3割を占めており、「親から教えてもらった」は約1割にとどまっています。 つまり、多くの子が家庭でのルールや使い方を教わらないまま使い始めているのが実情です。
夕食の席で「今日調べたこと、教えて」と一言かけてみてください。うまく説明できれば理解できている証拠、うまく説明できなければそれが復習のきっかけになります。ツールを取り上げるのではなく、「使い方を一緒に考える」ことが、今の時代に家庭でできる最も大切なサポートです。夏休みもだんだん近くなり、夏休みの自由研究などを仕上げる際に、生成AIを使っていこう、という人も多くなると思います。便利なツールだからこそ、有効に活用していきましょう。
中萬学院 個別指導事業部 加藤寛樹



